今回インタビューをさせていただいたのは、TO株式会社の代表岡崎 竜也さんです。
福岡を拠点に地元密着型サービスの提供に注力されています。
会社概要
企業名 | TO株式会社 |
代表者名 | 岡崎 竜也 |
本社所在地 | 福岡県福岡市博多区博多駅東2-10-13 |
事業内容 | 人材派遣業、職業紹介事業 |
設立 | 2022年1月 |
従業員数 | 120名(契約社員・アルバイト含む) |
会社HP | https://to-staff.jp/ |
特徴
- ショートタイム・週2~3勤務に特化した案件が多数
- 未経験・あるいはバイトからの正社員への転職が得意
- C to Cの人材派遣「ジョブスト事業」を展開
事業内容について
TO株式会社さんの事業に内容について教えてください。
岡崎さん:働き方改革という言葉をよく耳にする昨今ですが、人材派遣の業界ではいまだにフルタイムの雇用がその大半を占めています。当社では、週2~3勤務の求人やショートタイムに特化した求人の開拓に注力しています。こういった求人は、自分の生活スタイルにあったシフトを組みやすいという魅力があり、子育てや介護をされている方々からの問い合わせを多くいただいています。
また、人材派遣の業界では、登録をしたのに会社から連絡が来ないというケースが起きており、問題となっています。そういった対応をする人材派遣会社の多くは登録制を採用していて、こういったことが多発するのはその制度自体にも要因があると私は考えています。それに対して、当社では登録制ではなく面接制を採用しています。当社にご連絡いただいた方とは、必ず対面かオンラインで面接をさせていただいて、その人のキャリアやスキル、人となりを把握したうえで手続きを進めます。 登録制では、その人の情報を定量的にしか把握できませんが、面接であれば数字や書類には現われない部分まで知ることができます。この点が面接制の最大のメリットであると私は考えています。
求職者のことを深く理解したうえでお仕事を紹介させていただくので、求職者の希望とスキル・経験に合致したお仕事を紹介しやすくなります。そのため採用率も高く、実際に就業まで進む割合も多くなっています。
職業紹介業について
職業紹介業についてはいかがでしょうか?
岡崎さん:当社を利用して転職をされる方の多くが、未経験やアルバイトから正社員へのキャリアアップに成功されています。それを可能にしているのが綿密なカウンセリングと徹底したサポートです。
まず、ヒアリングを実施する際、他の紹介会社さんではその人の希望を深掘りをされるかと思いますが、当社はその人のスキル・経験をより重視します。仕事を紹介する際も、その人の希望ももちろん考慮しますが、それよりもできること、このスキル・経験を求める会社はどこか、この人が一番活躍できる場はどこかということをより大切にしています。そのため、他社に比べ決定率・就業率が高いというのが当社の特徴です。
本人の希望よりもスキル・経験の合致を重視するというと、「希望通りのポジションには就けないのでは?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。今回の転職で希望が叶わなかった場合でも、入社後の活躍を通してスキルを磨いたり、今回の就業の経験を生かして次のキャリアへステップアップしたりといったことは十分に可能です。むしろキャリア形成に関しては、目先の結果にこだわるよりも長期的な視点を持つことの方が重要だと私は考えます。
また、転職では内定をもらうまでに2~3回の面接を重ねるのが一般的です。当社では面接のたびに求職者との事前の面談を実施し、「この企業はこういったことを質問してくる傾向がある」「この会社さんには、あなたのこの利点が響くはず」といったアドバイスを行っています。
「ジョブスト事業」について
3つ目の「ジョブスト事業」について詳しく教えてください。
岡崎さん:「ジョブスト事業」のために新たに会社を立ち上げるほど、今この事業に注力をしています。その事業をはじめた背景には、人材業界の主流になっているB to Bの構造を、C to Bに移行していきたいという思いがあります。企業活動をしていて、「新しい人を入れたいな」と考えるのは会社ではなく担当者である人ですよね?あるいは、人を採用する際に友人の紹介といった方法をとることだってあります。
このように、採用というのは企業対企業で行うだけでなく、人を採用したいと考える個人と、働きたいと考える個人が直接繋がる方法があってもいいんだと当社は考えています。この仕組みを可能にするために、 バックオフィスや法務・労務の部分は当社がきちんと整備・対応させていただき、営業に関しては当社の社員以外にも個人法人問わずエージェント契約をしています。
現在この「ジョブスト事業」には、関東や大阪のエージェント様にも多くさんしていただいており、もともとは人材派遣業界に明るくない方に対しても当社が研修を実施し、人材派遣のエージェントとして活躍していただいています。
この事業のメリットは2つあります。まず一つ目についてですが、例えば2人の人を採用したいと考えて今求人広告を出すと、20〜30人からの問い合わせがあるのが一般的です。その中にどんなにいい人材がいたとしても、企業は2人しか採用ができませんので、せっかく集まった人や情報のほとんどは無駄になってしまうわけです。しかし、「ジョブスト事業」では不採用になった人の中に他の企業にとって相応しい人がいれば、その企業へ紹介したり、求職者にその企業の情報をお伝えしたりすることが可能です。せっかくのリソースを無駄にすることがありません。
もう一つは、労働・雇用条件を統一できるということです。例えばコールセンターを解説してたくさんの人を採用したいとなった時、企業は5~6件の人材派遣会社に求人を登録します。人材派遣会社によって、契約書の雛形やお給料といった条件もバラバラなので、このことは働く側にとって大きなデメリットとなります。「あの派遣会社は他の会社に比べ条件が悪い」といった、悪いイメージを持たれてしまう原因にもなります。このコールセンターの案件を「ジョブスト事業」を行っている当社1社にご依頼いただければ、求職者は皆さん同じ条件でお仕事していただけますし、企業も契約は当社とだけで済むわけです。
このような業界の慣習や固定概念にとらわれない事業を推進し、格差のない働き方を実現していきたいです。
会社を設立しようとしたきっかけ
岡崎さんが人材派遣に関する会社を設立しようとしたのには、どんなきっかけがあったのでしょうか?
岡崎さん:会社を設立する前は営業の仕事をしていたのですが、 どんな企業・業種・商品であっても結局人が物を言うんだな、ということをその時強く実感しました。
「人」という要素がビジネスの上流であると感じて、その面白さ魅力に気が付いたのがきっかけです。
今後の人材派遣業界について
今後、人材派遣業界はどうなっていくとお考えでしょうか?
岡崎さん:「派遣で働く」「派遣で人を雇用する」という形は、今後どんどん増えていくと思います。そう考えるのは「派遣」というスキームには、企業側・働く側双方に大いにメリットがあるからです。
まず企業側のメリットですが、コンプライアンスの問題や繰り返される法改正の影響を受け、人を雇用することの企業の責任がどんどん重くなってきていると感じています。 残業代払いなさい、有休消化させなさいといった指摘に、企業の人事・労務のキャパが追いついていないという状態です。そういった業務のアウトソースが派遣だともいえますので、どんどん需要が高くなってくると思います。
働く側のメリットについては、どうお考えでしょうか?
岡崎さん:派遣のいいところは、採用する企業側のハードルも雇用される働く側のハードルが低いという点です。こういった仕事を経験してみたいと思って、正社員では難しくても派遣であればチャレンジできるということは多いにあります。まずはその職種を経験してみて、自分に合ってると思えたらその道でさらにキャリアアップを目指すこともできますし、想像と違ったなとなったら早いタイミングで切り替えられてもいいと思います。
これは正社員での転職にもいえることですが、目先にこだわりすぎて悩み続けるより、まずは行動して長期的な視点を持つことがやはり大切だと思います。
読者の皆さまへメッセージ
読者の皆さまへメッセージをお願いします。
岡崎さん:今のお仕事に満足されていない方がいらっしゃったら、気軽に相談してください。当社に任せていただければ、その人にあった業種・職種やキャリアパスを必ずご提案いたします。
これまでの経験やスキルも重要ですが、まずは自身のビジョン、5年後にはこうなりたい、いずれはこうなりたいというお話をお聞かせください。長期的な視点で当社がトータル的にサポートさせていただきます。